風がかたり光がしめすもの

感光と随感と思索による記録

スカイツリータウンの夜景と隅田川の夜景

前回の記事で書いたとおり私はスカイツリータウン周辺で撮影を続けて、日没前後の写真を撮った。

 

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 隅田川にむかった。20時頃に着いた。

 ライトアップされた桜とスカイツリー、それに屋形船を撮りたかったので、私は言問橋を越えて、台東区側の川岸へ行き、撮影ポイントを探そうとした。そうしているときに屋形船が通過しそうだったので、即座に三脚をセットして、長時間露光で撮影した。

 桜をイメージしてライトアップされたスカイツリーと、提灯の光に照らされた桜(といってもその半分も開花していなかったが)、川面は鏡面のようになめらかになってリフレクションを映し、屋形船の光跡がそこを横切る。これまで何度か、この川岸で撮影したけれど、このときの写真が一番いいと自画自賛した。

 もちろん、さらに好条件のタイミングを望むことはできたにちがいない。しかし眼前の、季節に調和した綺麗な夜景と、それを撮影することができたことを幸運だと思べきだと感じた。様々な運の巡り合わせがあったにちがいないし、どんな光景も、二度と訪れない時が繰り広げたものであるから。
 ライトアップはこれから数日続くだろう。また、春が訪れるたびにこの綺麗な夜景が見られるにちがいない。けれど私がまたふたたびこの地に来るかわからないし、来ることができても、快晴で風が穏やかな日があるとは限らない。この日の撮影に不満を思うことはある。けれどそれよりも感謝することが大切であろう。
 いずれにせよ、この一枚が、撮影時の境地を示す。不満点や改善点などは、次の撮影で克服すればよく、失望のために写真をムダだと思うべきではない。
 このようなポジティブな考えと充足感がうまれたのは、春の陽気さのためかもしれない。桜の美しさのためかもしれない。しかしそれ以上に、私が菅原道真について知ったことで、開眼するところがあったからにちがいない。そのことについては次の記事で述べたいと思う。